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経済・ビジネス(13)

LV2「迷いと決断」

出井伸之著/新潮社/735円

迷いと決断
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ソニー元会長兼CEOの出井氏の本。
副題に「ソニーと格闘した10年の記録」とあるように、社長就任前の仕事歴から就任時の顛末、就任後の様々な苦難・格闘を自伝的に描いている。

世界トップブランド&世界的コングリマットの社長である、という希有な経験をした数少ない日本人であるので、彼の「とはいえ社長ってこんなに大変なんだよぉ」「意外と迷うんだよぉ」「決断も大変なんだよぉ」という経験談はやはり面白い。成功談も多く、優れた経営者であることもよくわかるし、あぁ大変だったんだろうなぁと素直に思う。でも逆に言うと内容がほぼそれだけなのが残念だった。

やはり、ある時期日本が誇った経営者であるだけに、その希有な経験を活かした新しい視点、強い覚悟、世界的な鳥瞰などを明確に我々に与えて欲しかった気がする。まぁそれは他の本で書くのかもしれないが。

2007年1月29日(月) 9:13:31・リンク用URL

ジャンル:経済・ビジネス , 自伝・評伝

LV3「成功者の告白」

神田昌典著/講談社+α文庫/781円

成功者の告白―5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語
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副題は「5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語」。
あるトップ漫画家さんが薦めているのをどこかで読み、なんとなく買った本。この手のノウハウ本はあまり読まないので最初は戸惑いがあったが、至極真っ当な内容だった。

著者がコンサルのために1万人以上の経営者にあった結果導き出された「成功のパターン」「失敗のパターン」を元に、ある普通のサラリーマンが独立して成功するまでを小説化した物語なのだが、どんなデータを元にパターン化を読み取ったかの根拠がないためにどうしても眉唾っぽいのがこの本の最大の弱点。裏付けがないのに裏付けがある風に書いたら、そりゃ眉唾っぽく読めるのも仕方がない。プロローグやエピローグでそういう箔つけをしすぎたのはちょっと逆効果だったと思う。

内容的にはなかなか頷けるもので、実際いくつか自分の人生に取り入れたいと思わされた。会社を経営している人、これから独立したい人、経営で行き詰まっている人、などにはヒントがたくさんもらえるいい本だと思う。

2006年10月 1日(日) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:経済・ビジネス , 雑学・その他

LV4「iモード以前」

松永真理著/岩波書店/1400円

iモード以前
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先月「iモード事件」を読んだのは、なんとなくこの本が読みたかったからその前哨戦としてだった。ま、面白かったのだが、やはり本命と思っていたこの本の方が良かったな。iモードで成功するまでの著者の仕事遍歴、そして勤め先の「リクルート」で出会った魅力的な人々のことがくわしく書かれている。著者の肉声も前著よりはよく伝わってくる。

著者のビジネス上の成功がゴールとしてわかっているので、書き方によっては自慢になってしまう題材だが、上手にその辺の嫌味を排除してある。逆に「こういう環境とすばらしい人たちに助けられたんです」的嫌味が出てきているくらい。でも確かにいい環境だな、リクルート創成期って。どうしてもリクルート事件を連想してしまってダークなイメージになるのだが、当時のリクルートみたいな環境があれば、日本はもっと多彩な人材がいろんなところから出てきていたであろう。それを知るためだけでも読む価値はあるし、ビジネスの現場で壁にぶち当たっている人たちが読むと即効性がありそうな本でもある。ただしなんでも他者のせいにしがちな人にとっては逆効果かもしれない。

2002年10月 1日(火) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:経済・ビジネス , IT・ネット

LV4「iモード事件」

松永真理著/角川文庫/457円

iモード事件
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文庫になったので読んでみた。というか次作「iモード以前」を読みたかったので、いまさらながらにこのベストセラーを買って読んだのである。ま、順序として。
よく売れた本だし、著者もいろんなメディアで取り上げられ話題になったので、いまさら感想を書いても仕方ないが、内容は実に上手に客観化されてあり、どう仕事が進みどう著者が悩みどう成功したかがよくわかるおもしろい本だった。ビジネス書・教訓書としてよく出来ている。が、著者自身の体臭みたいなものは意外と伝わってこない。著者とその仲間たちがこう動いたから成功した、という一種の人的テクノロジーは書いてあっても、著者自身の肉声が意外と読者に届かない。というか、目的がビジネス書的なのだろうからそれでもいいのだろうが、ボク的にはちょっとだけ肩透かしをくった感じ。
著者の肉声に関心があるボクは、次作に期待。批判的に書いたが十分面白かったので「LOVE!」。

2002年9月 1日(日) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:経済・ビジネス , IT・ネット

LV2「本屋はサイコー!」

安藤哲也著/新潮OH!文庫/486円

本屋はサイコー!
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副題は「本を売る仕事はこんなに面白い」。
題名はタモリの懐かしい番組「今夜はサイコー!」のもじりかな。うーん、別にもじらなくても良かった気はするが…(つか、いまではネタ元がわからない人も多数いよう)。

佐野眞一の「だれが『本』を殺すのか」を読んで以来、往来堂書店の安藤店長(現在はbk1の店長)はかなり気になっていた。個人的に「本屋という商売」にすごく興味があることもあるが、旧来システムに対するブレイクスルー例としても興味があった。その著者による本屋奮闘記であるこの本は、そんなボクの興味を満たしてくれた点においては満足のいくものであった。

著者が本屋商売にはまっていく過程はおもしろい。書棚工夫やキャンペーンの張り方も、素人にわかりやすく、成功例としておもしろかった。読後、本屋に入るたびに書棚の並びをチェックしてしまう自分がいたりする。が、(贅沢かもしれないが)内容がそれだけなのが寂しい。著者の体温が伝わってくるような記述がもっとあったら、もっと共感は増えた。奮闘記というものは奮闘する人の体温が感じられないと単なるハウツーものに終わってしまいがちなのだ。その辺が残念。

2002年1月 1日(火) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:エッセイ , 経済・ビジネス

LV2「eメールの達人になる」

村上龍著/集英社新書/660円

eメールの達人になる
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メールというメディアにいち早く注目していた著者が書いたeメールの実践的使い方講座。
メールは手紙や電話とは根本的に性格が違うということをなんとなくわかっている人はいても、きちんと正確に理解している人は少ない、ということを前提に論は進む。日々多量なメールとともに暮らしているボクにも新鮮な記述はそれなりにあり、再確認された部分もいろいろあったが、やはりこれはメール初級・中級者に向けたものだろう。数をこなせば自然とわかってくるノウハウを、文章のプロとして一度丁寧に説いてあげよう、という感じ。特に仕事でメールを多用せざるを得ない人(で、かつ、文章にあまり意識を持ったことない方)には有効な本だ。

というか、この本でイイタイコトは、「コミュニケーションでもっとも重要なのは、相手に正確に伝わったかどうかだ。つまりそのためには、どう伝えれば相手に理解してもらえるかを考えなければならない」という一文にある。例えば件名に「重要」と書いてしまう人。「この人はコミュニケーションで何がもっとも重要なのかわかっていないと思う」と著者は断ずる。これの何が悪いか、わからない人は、読むべし。
eメールの特質は関係性の排除であるとボクは思っている。電話や手紙におけるナァナァがない。理解してくれるだろうという日本人特有の甘えが通用しない。だからメールは同じ文化の土壌を持たない人との国際的コミュニケーションの訓練の場としてかなり有効だと感じている。そういう意識を再構築する意味でも有効な本である。

2002年1月 1日(火) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:実用・ホビー , 経済・ビジネス , IT・ネット

LV4「闘うプログラマー」

G・パスカル・ザカリー著/山岡洋一訳/日経BP出版センター/上下共1359円

闘うプログラマー
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副題に「ビル・ゲイツの野望を担った男達」とある。ウィンドウズNTの開発のものすごさ(死の行軍)を書いたノンフィクション。言うなれば、ウィンドウズNT版「プロジェクトX」である。
なんとなくソフト開発物語が読みたくて探して買った本だが、実は初版1994年である古い本。そのことに途中まで気がつかない辺りが、ボクのウィン系への疎さを感じさせますな ←マック派だしさ。

ま、確かにその開発行程はすさまじい。
でも「アラこの程度?」とも一方で思っちゃうくらいはボクも忙しい時期があったので、なんだろう、ある種死の行軍をしたもの同士の連帯感が出演者と読者であるボクの間に芽生えたり。はは。でも、死の行軍を終えた彼らが「疑問ももたずに長時間勤務を受けいれる純真さを失った」と書いてあるところがあるが、ここらへんは特に共感しちゃったのだった。

内容的には面白いし、マイクロソフト・オールスターズがいきいきと動き回ってくれるので、MS嫌いなボクであっても、なんとなくMSを見直したり。じぃっとプログラミングの様子を追っていたりするのでどうしてもノンフィクションとしては中だるみや退屈な部分も出てくる(だって動きがないしさ)。そこらへんが欠陥ではあるが、興味のある向きには面白い本だろう。でもラストをもう少し盛り上げてもいいと思ったな。原題は「SHOWSTOPPER!」。うぅ。個人的にドキッとする原題なんです、はい。心臓に悪いです。

2001年10月 1日(月) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:ノンフィクション , 経済・ビジネス , IT・ネット

LV3「金持ち父さん 貧乏父さん」

ロバート・キヨサキ+シャロン・レクター著/白根美保子訳/筑摩書房/1600円

金持ち父さん貧乏父さん
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この手の「経済ベストセラー本」を読むのは非常に久しぶりだが、この本はそれなりに面白かった。
というか面白かったのは「資産」と「負債」の考え方、のみなんだけど。この考え方を知れただけでこの本は価値がある(ボクにとって)。そしてその考え方を知るためだけだったら、全体の1/3もあれば知れる。あとの2/3はその考え方を知っていれば自然に導き出せる方法論。
後半は実践編なんでそういうのを有り難がる方もいらっしゃると思うけど、ま、後半はカッパブックス的かも。そういう意味ですごく水増しして書いてある本でもある。でも、なんつうか、著者から見ると、その1/3を元手に展開して3倍のページ数にし、定価を高くしてより印税を増やす、という風に自著をまさに自説通り「資産」として活用したわけで、なんつうか、してやられたわけです。

他には彼の説く「すべての元凶としての恐怖」も参考になった。
うん、そう、ボクはどこかで恐怖と闘いながら、「武士は食わねど高楊枝」みたいな意識にそれを変換してお金を「卑しいもの」として見るようにして逃げてきた。でも、資本主義国に暮らしている限りそれは単に「現実を見てないバカ」である、ということに今さらながらに気づき、反省。もうちょっとマネー・リテラシーを磨いておくべきであった。あー、でももう遅いかも。「負債」増えすぎ!

2001年4月 1日(日) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:経済・ビジネス , 実用・ホビー

LV5「『社会調査』のウソ」

谷岡一郎著/文春文庫/690円

「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ
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新聞や雑誌、テレビはもとより学会誌に至るまで、「○○の調べによると△△が□%にものぼることがわかった」みたいなデータが横行しているが、それの過半数はゴミである、と断言している本。ゴミというか「ウソ」だな。

例を実名を上げて豊富に紹介し、そのいちいちをどこがどうウソなのか分析し、巻末には「じゃーこのデータはどこがウソだかわかりますか?」みたいな例題までついている。
データを解釈者の都合のいいように解釈している例が世の中にここまで多く存在し、それをわれわれはいかに疑いもせず信じ込んでいるか、がよくわかる本である。つうか、大新聞やテレビが堂々と発表しているんだから、まぁ端から疑わない人が多いよなぁ。でもよく考えたら確かにデータなんて作為を持たせればいくらでも作為を作れるもんなぁ。いままで疑わなかった自分の方が悪いのだ(たまにトンデモ的なデータもあるから疑うことは疑うが、ここまでしっかり考えたことはあまりなかった)。

とある掲示板で勧められて読んだが、面白かった。
この著者の他の作品も読んでみようと思う。副題は「リサーチ・リテラシーのすすめ」。リテラシーという言葉はこの頃よく使うね。直訳すれば「読み書き能力」。基礎能力、みたいなことかな。

2001年4月 1日(日) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:評論 , 科学 , 経済・ビジネス , 雑学・その他

LV5「竹中教授のみんなの経済学」

竹中平蔵著/幻冬舎/1300円

竹中教授のみんなの経済学
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佐藤雅彦と共著で「経済ってそういうことだったのか会議」をベストセラーにした著者による経済学解説書。

ひとこと、とってもわかりやすい。
経済学科だったくせに経済の「け」の字もわからないボクなのだが、経済学科だったということがどうやら後ろめたいらしく、わりと経済入門みたいな本は読む(読もうとする)。いろいろ読んだが、この本は最上クラスにわかりやすい。いいぞ。その上、いたずらに不安を煽っていないところが好ましい。いやそれどころか日本ってちゃんとすごいのだ、と自信さえつけさせてくれるところがある。こういうのを本当の意味で大局的というのだと思うな。

この本がいいところは、まだある。経済の解説書なのに、ちゃんと自分の言葉で語っている点。変に客観的になっていないのだ。あと要所で出てくる「つぶやき」の題材もいい。うん。数回読み直してみたい好著。

2001年1月 1日(月) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:経済・ビジネス , 時事・政治・国際

LV5「経済ってそういうことだったのか会議」

佐藤雅彦・竹中平蔵著/日本経済新聞社/1500円

経済ってそういうことだったのか会議
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有名CMプランナーにして「だんご三兄弟」の作者である佐藤雅彦は「仕掛け」が非常にうまい知能犯。この本でも「大学を出てサラリーマンもやったけど、結局、経済ってよくわかんない」というスタンスを明確にして、とっても身近で平明な例をひきつつ、経済とはどういうことなのかを解き明かしていく。応えるのは竹中平蔵。これまた頭の固い経済学者に爪の垢を煎じて飲ませてあげたいくらい平明に佐藤の質問に答えていく。

題名もいい。装丁も素敵。内容は実にわかりやすい。かといっていわゆる「サルにもわかる」的うざったさもない。ある程度の知力を前提として書かれているあたりのバランス感が見事なのだ。
こういったややこしいことの質問者として佐藤雅彦ほどの適任者はいまの日本にはいないのかもしれない。西原理恵子もある意味一人者だが、ちょっとサルに偏りすぎる。彼にもっといろんなものの不思議を解いていって欲しい、と、ちょっと他力本願に思ったりするボクは怠け者です、はい。

2000年5月 1日(月) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:対談 , 評論 , 経済・ビジネス

LV5「神さま、それをお望みですか」

曾野綾子著/文藝春秋/1700円

神さま、それをお望みですか―或る民間援助組織の二十五年間
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嫌な題名ではある。
著者もそれを認めている。題名に拒否感持つ人は読まなくてもいい、と開き直っている。でもボクは曾野綾子を無条件に信頼していたりするので読んだ。そうじゃなかったら読まなかったかも。

副題は「或る民間援助組織の二十五年間」。
そう、著者が主催する民間ボランティア活動の記録本。決して嫌味にならないように細心の注意を払って書いても嫌味になりがちな題材ゆえ、著者はぼやかすのを諦め、逆にそれを利用して書いているようなところがある。平明な記録に撤しつつ上手に主張を滲ませていく。その含羞が著者の真骨頂かも。ボクは嫌ではなかった。それどころか感動までしてしまった。活動にではない。なんというか人間の「ささやかさ」みたいなものに。抽象的だけど、こうとしか言い様がない。

1997年1月 1日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:教育・環境・福祉 , 時事・政治・国際 , 経済・ビジネス

LV5「新入社員諸君」

山口瞳著/角川書店/1150円

新入社員諸君!
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昭和48年に出た本の新装版(96年2月発売)。
だから厳密には新刊とはいえないが、読んでみてあまりに「タメ」になったので取り上げたい。

時代が違うから語っていることもかなりずれてはいるが、その中にもふんだんに真実がある。新入社員なんかに読ませるには高等すぎる。10年選手以上にこそ読んで欲しい名著。初心を思い出して襟を正すこと請け合い。新鮮な気持ちで会社に行ける。

1996年4月 1日(月) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:エッセイ , 経済・ビジネス

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