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漫画(18)

LV5「気まぐれコンセプト クロニクル」

ホイチョイ・プロダクションズ著/小学館/2310円

気まぐれコンセプト クロニクル
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1981年からコミック誌「ビッグコミックスピリッツ」で連載を続けている広告業界4コマ漫画「気まぐれコンセプト」を四半世紀分まとめてまとめた974ページの超大作。
結果的に「日本現代風俗史」的趣きになっており、これを見れば当時の流行りがすべて肌実感できる作りになっている。さすがホイチョイ。まぁ映画「バブルへGO!!」公開との連動販促的な部分もあるとは思うが、実際こうやって四半世紀分を読み返してみると実に貴重。小分けにして出さず、ドカンと辞典的に出したあたりにセンスを感じる。

「気まぐれコンセプト」は1984年にも単行本が出ている(もちろん持っている)。
このクロニクルはそれ以降1984年〜2007年までのセレクト集になっている。ボクは1985年に広告業界に入ったので、ほぼボクの入社以来の広告業界史がこの本に入っていると言っても過言ではない。もちろんホイチョイ特有のデフォルメはされているのだが(いや、本当にめちゃめちゃデフォルメされてます)、とはいえその「デフォルメ具合」がその時代の空気を表していて、これらの4コマを読むだけで相当リアルに当時の空気が思い出されるのだ。「わかるなぁ」「あったなぁ」の連続だ。

ホイチョイは他にも「見栄講座」「OTV」「東京いい店やれる店」「私をスキーに連れてって」「彼女が水着に着替えたら」などで、「その時代そのものを本やフィルムにきちんと定着させておいてくれた」。それは本当に有り難く、とても感謝している。しかもそこに変に意味を持たせず、ミーハーに徹したアプローチ。素晴らしい。並のセンスでは出来ないことである。

ま、厳しく言えば、2007年現在の「広告業界の今」を捉えきってはいないかも。少しワンパターンになりすぎている。でもそれも長く続けてきたからこそだし、ワンパターン漫才を楽しむような「味」にはなっているからいいのだが。

2007年3月21日(水) 18:53:03・リンク用URL

ジャンル:漫画 , ノンフィクション , 雑学・その他

LV5「モーレツ! イタリア家族」

ヤマザキマリ著/講談社/700円

モーレツ!イタリア家族 (ワイドKC)
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ある宿命的な出会いをもって、イタリア人の旦那さんを持つことになった漫画家ヤマザキマリさんの「イタリア嫁生活体験記」漫画。

著者のスタンスは「まぁイタリアは日本で大人気のようっすけど、実態はこんな感じっすよ」である。愛しつつも冷めている。客観的に「ありえねー」と思っている。その距離感が笑える。爆笑系エピソードも多く、何度も楽しめる内容。巻末にはご丁寧にも簡単なイタリア語会話集がついている。

著者が嫁いだのはイタリアの大家族。お金持ちの家のようだが、登場する人がそれはそれは個性的で、その中にひとり飛び込んだ日本人妻の苦労が実に偲ばれる内容。が、読者はしんみりするわけではまるでない。著者による客観的な俯瞰視点が随所に活かされているので、明るく笑って軽快に読み進められる。実際この漫画は登場人物たちにも読まれちゃっているらしいが、彼らを怒らせない程度にデフォルメして描いているバランス感覚が読者にもちょうどいい。これ以上すると読者も引くかも、のギリギリラインを上手に渡っていく。うちでは中一の娘が特に気に入り、一時は始終持って歩いていた。

実はこの本を読んだ後、著者のマリさんと知り合う機会があり、ポルトガルの自宅(現在ポルトガル在住)に遊びに行った。
彼女の周りには「漫画的エピソード」が溢れている。そういう人生を送る人っているのである。存在が面白い人の漫画はそりゃ面白いのだ。続編が待たれる。

2007年3月20日(火) 17:54:47・リンク用URL

ジャンル:漫画 ,

LV5「カラスヤサトシ」

カラスヤサトシ著/講談社/590円

カラスヤサトシ
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コミック「月刊アフタヌーン」誌の読者コーナーに地味ぃに不定期連載している著者の四コマ漫画を集めて本にしたもの。
とはいえ、ひとつひとつの中身が濃いので読むのにとても時間がかかる。これだけ時間かけて楽しんで(しかも細かい技を本のいろんなところに仕込んであって)590円というのは大層お得である。

実に切り口が独特。
マニアでフェチで孤独で引きこもり的な独自の世界が広がっているのだが、ある程度独り遊びができる男達にとっては「わかるわかる〜」の世界なのだ。この世界を深堀りした本って初めてじゃないだろうか。いとおしくなるような場面が丁寧に描かれ、なんだか微笑ましくも懐かしい気分になる。

意外とこういうのを「豊か」と呼ぶのかも、とちょっと洗脳されそうになった自分が少し怖い。

2007年1月26日(金) 9:16:20・リンク用URL

ジャンル:漫画

LV5「ココロミくん」

べつやくれい著/アスペクト/1000円

ココロミくん
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人気サイトデイリーポータルZには人気ライターが何人もいるのだが、その中でもボクの一番のお気に入りである「べつやく れい」による連載を単行本にしたもの。

題名通り、いろんなココロミをするものである。
「逆さまになって食べても胃に入るのかココロミる」「頭にバックミラーをつけたら便利かココロミる」「ルーズソックスで人文字になることをココロミる」「キューキューいうサンダルの工作をココロミる」「ガンコなラーメン屋に叱られることをココロミる」……って、こう書くとつまらないな。でも実際はとても面白い。彼女の目の付け所とセンスが素晴らしい。デイリーポータルZ自体が脱力系「大人の実験室」なので、基本は実験&工作であるのだが、そこに彼女の絵と独特のセンスが入り込むといきなり数倍面白くなるのである。

マンガには実写が縦横無尽に組み合わされ、読んでいて飽きない構成になっている。まぁサッと読めてはしまうのだが、べつやくファンにはたまらない一冊。ちなみに著者はあの別役実氏の娘さんらしい。

2006年11月 1日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:漫画 , 雑学・その他 , ノンフィクション

LV1「犬を飼う」

谷口ジロー著/小学館文庫/457円

犬を飼う
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実は期待が大きすぎた部分がある。第37回小学館漫画賞審査委員特別賞受賞のマンガなのだ。で、評判も高く、涙なしには読めないという噂を聞いていたので、イヤでも期待高まるじゃんねぇ。
表題作は短編。愛犬の最期を看取る物語で、絵はとても丁寧で瑞々しいもの。人間の老期と重ね合わせつつ、じっくり読ませる。淡々として味わい深いのだが、それでも評判ほどではないかなぁと思った。ボクが感性不足なのかしら。

2003年5月 1日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:漫画

LV5「もっとおおまかに生まれた女」

いのうえさきこ著/ソフトバンクパブリッシング/1000円

もっと大まかに生まれた女。
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ある方に「とっても面白いから読んで!」とすすめてもらったマンガ。著者のサイトはこちら。サイトも面白いが、本はもっと面白い。実際とっっっても楽しみました。大笑い。何度も読み返しては笑い、腰を痛めましたわ。

全体に西原理恵子系なのだが、西原より芸風が丁寧で細かく楽しめる。言葉のセンス、絵(線)のセンス、字のセンスのバランスがとてもいい。身近な人物を切る切れ味が特にすばらしい。そして、ネタのデフォルメ具合がちょうどいい。これ以上ふくらますと白けるぎりぎりを上手に渡っている。ふーん、いのうえさきこ、、、西原と比べられがちな芸風で損しているかもしれないが、西原みたいに突っ走らず、いまみたいに上手に抑えていけば、大化けするかも。いままで知らなくてスイマセン。他の本も買ってみよう。

2002年11月 1日(金) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:漫画

LV5「戦争中毒」

ジョエル・アンドレアス著/きくちゆみ監訳/グローバルピースキャンペーン有志訳/合同出版/1300円

戦争中毒―アメリカが軍国主義を脱け出せない本当の理由
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副題は「アメリカが軍国主義を抜け出せない本当の理由」。
60ページちょっとの短いマンガである。でも本当に大切なことは短く表現できるものだ。アメリカ人が書いたこの短いマンガの中にアメリカの醜い側面が余すところなく描かれている。すべてが真実かどうか判断する材料がないが、無批判にアメリカの善を信じてきた(信じている)多くの人々に、平らかに比較検討するチャンスを提供する意味で「必読」の一冊だろう。

驚くべきことにこの本の初版は1993年の湾岸戦争直後である。初版は7000部。すぐ絶版となり埋もれていたが、有志の手により発見、私立探偵を雇って著者を捜し出し説得して、2001年の911後、最新情報を盛り込んだ改訂版を緊急出版したという。著者の先見性&平明な視点に脱帽する。

その有志の中心人物は「アメリカの問題は、政府や米軍が海外でしていることを、アメリカ市民のほとんどが何も知らされていないことに尽きる」と語っている。
まさにその通り。というか、過去の戦争中、どの国もそういう状態で暗黒に突き進んでいったのだ。そういう意味でこれはアメリカ国民自身に読まれるべき本である。「『戦争中毒』を認知させる会」という活動があり「アメリカの若者が軍隊に志願する前に『戦争中毒』を読めるように、アメリカの学校と図書館に『戦争中毒』を寄贈する」活動をおこなっているという。この本の内容が絶対的に正しいとは言い切れないが、中立な視点を与える意味でとてもいい活動だと思う。ひと口乗ろうっと。(この本のサイトにくわしく載っている)

いままた冷静に読み直してみて、この本の内容はアメリカを無視できない現代社会を生きるのに「知っておかないといけないある側面」であることは確かだと思う。「今」と正面切ってつきあっていこうという人々には「必読」だろう。そこまで真剣でもない人々にも、マンガだし、読んで損はないと思うよ。

2002年11月 1日(金) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:漫画 , 時事・政治・国際

LV5「コミック韓国 コリア驚いた!」

李元馥著/朝日出版社/1500円

コミック韓国
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韓国で通算500万部売れている教養マンガの邦訳にして最新刊で、世界の国々を韓国人のためにわかりやすく解いていったシリーズの最終巻。

いよいよ著者の母国、韓国を取り上げている。相変わらずこの題名で通すんかい!とぼやいてしまうのだが、前作「コリア驚いた! 韓国から見たニッポン」に続き、今作も非常に楽しく非常に頭がクリアになる出来だ。母国の分析ということでかなり肩に力が入っている部分はあるが、半島国韓国の地政学的特質と歴史から国民性を明らかにし、イイトコロとワルイトコロをしっかり描き、将来への展望を説いている内容はかなりハイブロウ。とはいえマンガだから、それがスラスラ頭に入ってくる。今回はマンガ本来の大きな版形で出してくれたのでより読みやすくなった。

W杯共催で近しくなったようでいて、あの独特の熱狂具合に「やっぱり根本から違う国なんだぁ」と思わされた遠い国、韓国。そのトコトン熱狂する国民性の秘密が実にクリアに説明されている。韓国について「同じような顔しているのになんでこういろいろ違うのだろう」と不思議に思っていた部分がほとんど解きほぐされると言ってもいい。W杯共催後の今だからこそ、ぜひともお薦めしたい韓国理解本である。

2002年8月 1日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:時事・政治・国際 , 漫画

LV1「"全身漫画"家」

江川達也著/光文社新書/700円

“全身漫画”家
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人気漫画家江川達也が、その半生とどうやって作品を生みだしているかを自らが語った本である。

「BE FREE」「まじかる☆タルるートくん」「東京大学物語」「ラストマン」など、ヒットを連発する漫画家が自らその創作の目的ややり方を明らかにしたいう意味では、ファンにはたまらない本かもしれない。ボクもファンの端っこにいるので、それなりに楽しんだ。

ただ、帯にあるような「超人気漫画家の発想はわれわれとどこがどう違うのか」とか「彼の創造の源泉はどこにあるのか」とか「江川流売れる漫画の極意満載」とかみたいなのを期待すると裏切られるだろう。
取材・執筆・構成は別の人(鈴木隆祐氏)がやっていることもあって、きっちりそこら辺まで詰められた本にはなっていない。江川達也自身が一人称で自分のアピールを書くのと、誰かが三人称で評伝・評論として書くのの中間を選んでしまったことがちょっと中途半端に終わってしまった要因かな。これではインタビュー記事以下にしかならない。インタビューにおけるインプロビゼーションすら起こらない。ちょい残念。

2002年5月 1日(水) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:自伝・評伝 , 漫画

LV5「コリア驚いた! 韓国から見たニッポン」

李元馥著/松田和夫・申明浩訳/朝日出版社/1500円

コリア驚いた!韓国から見たニッポン
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韓国の大ベストセラー漫画シリーズ「遠い国・近い国」の第7巻である。
あとの6巻は未邦訳。著者のイ・ウォンボクは漫画家でもあるが大学教授でもあり、また有名なデザイナーでもあり、韓国を代表する知性とも言われている異色の人。このシリーズは、外国の事情を鋭くも易しく漫画で読み解いたもので、待望された「近い国・日本」解読である第7巻も2001年4月の時点で60万部出ているらしい。

一読、目からウロコが数十枚落ちた。
韓国民用に書かれているだけあって、韓国民の愛憎入りまざった対日本意識に気を使いつつの展開であるが、平明な知性で語られるその日本論は西欧から見た日本論しか読んでいないボク(もしくは大半の日本人)には新鮮で妙に納得が行くことばかり。そして日本との比較として取り上げられる韓国の現状や歴史、国民性なども、とっても新鮮でわかりやすい。日本を解きながらの韓国論でもあるので、我々にも異様にわかりやすいのである。

島国論から説き明かす日本論はわりとありがちだが、それが「日本の7つの成功の理由」にきちんとつながっていき、その7つの理由がそのまま「現在の苦悩の理由」につながるその展開は見事。細部もとてもよく思考されていて、この著者の半端ではない日本理解の深さ(もしくは直感力の鋭さ)をうかがわせる。オタク論とかも実にしっかりしていて、いろいろ教えられちゃったり。

ギャグの質は日本的にはちょっと古いが、啓蒙系の漫画としてはバランスのいいもの。訳者がつけた(であろう)邦題がキワモノっぽいのが玉に瑕だが、オススメ本である。著者としては1巻〜6巻の西欧編の方が自信があるらしいが、それらを書くことで培った広い視野がこの日本論を深くしているのだと思う。このシリーズすべてを是非邦訳して欲しいと願ってやまない。マジで読みたい。

2002年1月 1日(火) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:漫画 , 時事・政治・国際

LV1「いやでも楽しめる算数」

清水義範著/西原理恵子絵/講談社/1600円

いやでも楽しめる算数
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このふたりが組んで5冊目、かな? 理科エッセイ2冊、社会科エッセイ2冊と来て、ついに算数エッセイである。

先生役の清水とサル役の西原が非常にうまく絡み合うこのシリーズをボクはたぶん2冊読んだことあるが、この「算数篇」はちょっと中途半端な印象を持った。ある意味このシリーズで一番熱心に説明はなされているものの、算数に関するおもしろ本は世界的に数多くあり、レベルも高く、しかもそれらをわりとボクは読んでいるので、比較しちゃうとどうにも辛い。清水がとうとうと述べている面白い算数の命題とかも、他の本で読んだものがほとんどだった。うぅ、こりゃアンフェアかも。そういうのに触れたことのない人が読んだらもっともっと面白いのかもしれない。

西原は今回、別の勝負をしている感もあり、ほぼ算数に関しては清水の独壇場。
ボクはもともと算数大嫌い派なのでイイタイコトとかよくわかるのだが、「算数を嫌っている人にも楽しく読めるように書くからね、ゴメンね」という引き気味のスタンスが表面に出過ぎて、小さくまとまってしまった感があるのがやっぱり惜しいな。そんなの無視して「算数ってこんなに楽しいの!」と自信たっぷり書いてくれれば良かったのに。そこに西原が暴力的にツッコんできた方がよっぽど面白かったと思うのに。

2001年12月 1日(土) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:教育・環境・福祉 , 科学 , 漫画

LV5「谷岡ヤスジ傑作選 天才の証明」

谷岡ヤスジ著/実業之日本社/1500円

天才の証明―谷岡ヤスジ傑作選
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1999年6月14日に喉頭ガンで亡くなった漫画家谷岡ヤスジの追悼傑作選である。

500ページ超の大部ながらその内容の詰まり方は尋常でなく(例によって漫画そのものはムダだらけなのだが)、その価格も含めて、出版社に感謝したい企画だ。
読み返してみて、そのリズム感、その論理の飛躍、その空気、その言葉使いの斬新さ、その線のシンプルさ、などなど、あぁ赤塚不二夫よりもうひとまわり天才な人なんだなぁと再確認。特に言葉使いはすごいなぁ。あの言葉頭の略しかたなどクラクラしてしまう。一気に読むとちょっとつらい部分もあるが、昆布をしがむように毎日少しずつ味わうには最適な本だ。

2000年1月 1日(土) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:漫画

LV4「赤塚不二夫1000ページ」

和田誠責任編集/扶桑社/3048円

赤塚不二夫1000ページ
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なるほどー、赤塚不二夫の天才さってこういうことを言うのだなぁ!と再納得できる本。

彼のめちゃめちゃ多い作品の中から和田誠が1000ページ分選び出したもので、「おそ松くん」「もーれつア太郎」「天才バカボン」「天才バカボンのおやじ」「レッツラゴン」「ギャグ・ゲリラ」から数編ずつ収録してある。
キャラの造形力がものすごいこともあるが、なによりその思考停止的展開力が素晴らしい。なんでそうなるの?的、なにも考えてないでしょ!的、そんなハチャメチャなのアリ?的な展開に呆然とすることしきり。以降のギャグ系はすべて赤塚のマネであると言われるのが納得できるその作品力。

「おそ松くん」あたりにはさすがに古さを感じるし、超真面目な昭和時代あってこそのギャグも多いし、冗長な作品も見受けられる。そういう意味でただ赤塚賛美するものでもないが、この人の凄さにまだ触れていない人はぜひ。入門編にはいい。というか、いまから「おそ松くん」「もーれつア太郎」あたりを手に入れるのも大変だろうから、まずこれからどうぞ、ってところかな。

1999年8月 1日(日) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:漫画

LV4「おたんこナース」全6巻 

佐々木倫子著・小林光恵原案/小学館/各999円

おたんこナース (1)
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あるきっかけがあって、久しぶりに漫画を単行本でぶっ続けて読んだ。
昔はそれなりに漫画に凝ったのだが、この頃時間がなくてずっと離れていたのだ。でも、やっぱり面白いな。日本の漫画は実によく出来ていることを再認識。この「おたんこナース」は綿密な取材と構想で非常にしっかり作ってある人気シリーズ(今頃読んだのかって言うなー)。要所要所のギャグも面白いし、なにより作画が秀逸である。

難しいところだが、なんというか、こういう題材って人生語りやすい部分がある。なんだか、シリーズ初期の軽く情けないノリで最後までずずずっと引っ張っていってくれたらもっとよかったな、とちょっと思った。人生語ったり説教臭くなったりしないで。贅沢かもしれないけど。それだけ。
あ、ちなみに定価の999円って「救急」とかとかけている? いや、なんだか珍しい定価なので。漫画単行本では普通なのだろうか?

1999年5月 1日(土) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:漫画

LV5「新ゴーマニズム宣言『戦争論』」

小林よしのり著/幻冬社/1500円

新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論
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終戦の日に読んだ。
彼の「ゴーマニズム宣言」は週刊「SPA!」連載中から愛読していたが、今回ここまでつっこんで戦争を語ったことにまず賞賛を贈りたい。

4月に沖縄を訪れて以来わりと戦争実体験者の本をパラパラ読むことが多かったが、それらを読む前に比べてどんどん「子孫としての誇り」をボクは感じるようになった。戦争が悪いことだとかどうだとか言う前に、国を想って戦った彼らをきちんと敬うべきだし、彼らが死を賭して守ろうとしたものをボクたちはもっと大事にしなければならない。著者はその想いを平明に語ってくれたと思う。

後半部はかなり自分に酔ってしまった部分があって破綻している気がするが、前半部は(その内容については反対意見を持つ人の本を読んでからボクなりに判断したいと思うが)目からウロコの部分もあった。
著者の感情のエスカレート具合が読んでいる人をちょっとひかせるのが残念だし信頼性を落しているところなのだが、「想い」は充分伝わった。それをボクがどう消化するか、である。

1998年9月 1日(火) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:時事・政治・国際 , 漫画

LV3「孤独のグルメ」

久住昌之原作/谷口ジロー作画/扶桑社/1143円

孤独のグルメ
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漫画である。
主人公がいろんな場所で「何食おうかなぁ」とふらりと街の安飯屋に入る、それだけの物語だが、意外と面白かった。というかものすごくボクの気分に近かった。わりと出張が多く、いろんな街で昼時を迎えることが多いボクだが、一人で飯屋にはいるのがまったく苦にならないどころかどっちかというと好き。そして、その、店がなかなか決まらない「腹はすっからかん、心は宙ぶらりん」の感じ、そのどうにも解決できない突然な食欲、そのなにからも自由な気分、そしてその奥底から癒される感じ……。それらのすべてにとても共感できた。

ストーリー自体たいしたことないので共感もてない人にはつまらないだろうが、こういう「漫画エッセイ」はこれから増えていくんではないかな。空気感がとてもいい佳作。

1998年3月 1日(日) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:漫画 , 食・酒

LV2「消えたマンガ家」

大泉実成著/太田出版/800円

消えたマンガ家
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漫画界のタブーらしいのである。あのマンガ家は何故消えたのか。どうして消えなければならなかったのか。大手出版社のあまりにも非人間的なそのシステム。タブーらしいのである。タブーなら太田出版。なるほど面白かった。

「キャプテン」のちばあきお、「幽☆遊☆白書」の富樫義博、「マカロニほうれん荘」の鴨川つばめ、あの山田花子に伝説の徳南晴一郎……なぜ才能も人気もあった彼らは忽然と消えたのか。それをきっちり検証している。
題材よし。視点新鮮。取材ご苦労。ただここまで来たらもう少しスキャンダラスさを前面に押し出しても良かったのではないか。なんとなく読後感が物足りない。

1997年6月 1日(日) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:ノンフィクション , 漫画

LV2「TVアニメ青春記」

辻真先著/実業之日本社/1800円

TVアニメ青春記
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TVアニメ創世期から現代に至るまでを、アニメのライターとして知らない人はいない作者が書いた自伝兼年代記。

特に創世期の熱い雰囲気に触れたいかたは読んで損なし。
「ジャングル大帝」の脚本や「アタックNO.1」のシノプシスなども収録されており、好きな人にはたまらない本。ストーリーが行ったり来たりして冗漫になったのとアニメへの情熱が空回りして読みにくかったのが残念。希望をいえば、アニメにあんまり詳しくない人が読んでも面白い本に仕上げてほしかった。そういう本が日本には少なすぎる。
中学の頃からずっとペンネームだと思っていたけど「辻真先」って本名なんだって。知らなかったなぁ~。

1996年8月 1日(木) 12:00:00・リンク用URL

ジャンル:自伝・評伝 , 漫画 , 映画・映像

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